筋脂分離療法(Separate Therapy Muscle-Fat)

筋脂分離療法(Separate Therapy Muscle-Fat)

・「サシが入った」という体には、「闇雲(やみくも)」や「場当たり」な手技は効かない
・脂肪はどんな手技なら、筋肉を壊さないで、筋肉から離れて行ってくれるのか
・肥満は、「怠慢怠惰の象徴」ではなく「身体脆弱の代謝低下」である
・「機動軸がない身体」が肥満を生み出すのである
・「標治治療」では改善できず、「本治治療」を施術しなければならない
・「虚弱体質」と「肥満体質」を往復しているだけである
・「代謝方向性(小萩造語)」への仕向けが「虚弱⇔肥満ループ(小萩造語)」からの脱出をさせる
■ 肥満は体重積載を担当するキャタピラー機能の低下
 手の指の第4指と第5指は、空手の平手や拳骨で叩く「カッター」の役割、バットや竹刀やゴルフクラブや箸を持つときの「グリップ」の役割をします。
 足の指の第4指と第5指は、「キャタピラー」のように、地面にピッタリと食いついて、歩行時の体重積載を一手に引き受け、または物を蹴るときには、角材のような「硬い塊体」となります。
疲労することはめったにありませんから、同じ動作を無限に繰り返す「ルーティンワークの資本」です。
これらの部分を《ナイフエッヂ(小萩喜一造語)》と言います。
これら手や足の指の第4指と第5指には、「不動化」と「癒着化」が起こりやすいのです。これらを使えなくなると、てきめんに、全身に重力への拮抗力が低下して、下垂が始まります。
顎が下に下がり、頬肉が垂れて、喉がペリカンのように出て、首の骨が一直線になり、お腹がゆるんでポッコリ腹になり、肩が下垂して、脂肪が二の腕に流れ落ち、乳房が下がり、お尻の脂肪が垂れて、太ももの内側に流れ、またずれが起こり、さらに大きくなって膝上に貯まり、さらにどんどんゆるみが何回も押し寄せます。
「皮下脂肪(セルライト)」と「筋肉」が癒着しやすい《セルライト体質》になってから、徐々に硬化して難治化してゆきます。
筋肉と脂肪を分離させるには、4か所の《ナイフエッヂ》をつなぐシャープな「軸線ライン」を再生復活させて、筋肉と脂肪が「運動機動軸」において、明瞭に分離されていることが重要です。
「筋脂分離療法(Separate Therapy Muscle-Fat)」は、従来にない当院独自理論の施療です。
■ 皮下脂肪と筋肉の一体化を分離させる
「リンパ浮腫」とは重症疾患に連動する付随疾患ですが、肥満においては多く観られます。
「帰還循環」であるリンパ機能と脈管機能を回復させなければ、良い結果は出せません。リンパ還流は、少し働いたらすぐに最寄りのリンパ節に帰還流入すべき免疫細胞の「免疫パックくん(小萩造語)」が、あまりに多くの身体の免疫トラブルで「少労速帰(小萩造語)」のルールを順守できなくなり、トラブルに巻き込まれていきます。
「免疫パックくん(小萩造語)」は、現場に居残りをして、免疫機構を旺盛に働かせてターゲットを捕食するために、どんどん肥満化してしまいます。
さあ、帰路についてリンパ節まで帰還したことはいいが、リンパ節の通行監理官に、「入口の直径よりも小さくなるまでの進入禁止」を通告されて足止めを食らってしまいます。
これによって、「浮腫体質」になってしまうのです。「怠慢怠惰な性格」などというレッテルを貼って蔑視する次元ではないのです。「身体脆弱の代謝低下」によって、「排泄機能の低下」がもたらす悲劇であり、疾患なのです。
マッサージなどによって、強制的に押し戻す手技は、自己帰還力を消失させるリスクが高く、リンパに関する組織や脈管系組織を破壊する可能性は、否定できません。
最終的には「腋窩リンパ節」と「鼠経リンパ節」に送り込むしかない消極的選択肢の中で、どうしたらスムーズな「帰還循環」を再構築するのかを、当院は発想の転換から導き出しました。
「関所」と「河川」と「堰堤」と「板門」、「水車」と「ポンプ」などとなる組織の相互関係の生理的回復です。ドロドロの泥油水を、「水」と「油」と「沈殿物」に分けるがごとく、部位ごとの役割を促進して、筋肉と脂肪を分離させる機能を回復させます。